猫のさかり
2008 / 02 / 18 ( Mon )

今日2/18、東京地方の日の出は06:26。日の入りが17:26。
二十四節気では立春節も明けて明日からが雨水。
冬が終わろうとしています。

さて。
これも一つの春の風物、春の音と云うことが出来るでしょうか…。

(↓clickして再生=17秒)
さかりのついた猫

うちの近所の猫たちに限っていうと、あの独特の声で「鳴きながら歩き回って」います。
ですから深夜、鳴き声が聞こえるとポータブルDATとマイク掴んで飛び出すものの、まず間に合わず。すでに立ち去ったあと。鳴く時間もとても短く、一回のまとまりが数十秒といったところです。

先日の早朝、遠く鳴き声がして「どうせまた間に合わないだろう…」と思いつつ蒲団から飛び出し、玄関に駆け下りました。すると幸運なことに隣家と我が家の間を通って、ちょうど玄関横にひょっこり出てきそうな様子。戸を少し開けてマイクをセット。こちらの気配に気づいて、しばし立ち止まる猫。30秒ほどそうしていたでしょうか。やがてまたにょ〜ごにょ〜ごと鳴きながらマイクの近くを通ってくれました。もちろん姿は一度も見ず。ヘッドフォンを通してモニターしている音のみで向こうの様子が伝わってきます。

もう嬉しくて嬉しくて、衣擦れしないよう小さくガッツポーズ。快哉の声を上げそうになるのをぐっと堪えながら。まとまった鳴き声としてはごくわずかな時間で、すぐに聞こえなくなりました。

cat.jpg
(じきにこんなのがぽんぽん生まれてくる。)

それなのに、ああそれなのに…。

聴いて頂いてお分かりのように、猫の鳴き声とぴったり重なるようにカラスもご唱和。録音中はとにかくバイク、車、犬の鳴き声…などなど、活動の始まりつつある住宅街の色んな音が入らないよう、それだけを祈っていたので気づきませんでした。

まあ、気づかなくて良かったのかもしれません。私はこういうとき悔しさのあまり「○×%△$くそガラスがっ!!」などと罵りがち。私の録ったテープにはたま〜にそういう罵詈雑言で終わっているTrackがありますが、あれはよくない。

ま、ずっと失敗続きだったので、こんなに近く録れただけでも感謝することにいたしましょう。




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蒸気機関車の音
2008 / 02 / 06 ( Wed )


古来、効果マンが作るSEでもっとも有名なものの一つが蒸気機関車、つまりSLの音。

ラジオやテレビの放送が始まる以前から、演劇のセカイではやはりこの音を何らかの方法で作ってリアルタイムに「演奏」していたわけです。

いわゆるSLの音と呼ばれるものを構成するために必要な要素はおおまかに以下の三点。

・汽笛音(ポーッ)
・ドラフト音(シュッシュッ}
・蒸気音(シューッ)

もっとも初期の頃には汽笛を箱笛で吹き、ドラフト音と蒸気音はホウキ・たわし・紙ヤスリのようなもので板や紙を擦ってシュッシュッ…という音を出して作っていたようです。これがさらにチューバのマウスピース部分、酸素ボンベなどを使用するようになって進化。(*1)
色んな人が色んな方法を模索してホンモノっぽさを競ったのでしょう。もちろん一人ではできませんから人海戦術です。

たしか演劇の有名な演目の中にも、幕がおりたあと効果スタッフが実際に蒸気機関車の音を鳴らす実演をお客さんに種明かしして拍手喝采…という古典作品があったはずです。

マイクが無い、あるいはそう気軽には使えない時代に、こういう効果音を大きな劇場でも聞こえるように鳴らしていた人たちの創意工夫を思うと尊敬の念でイッパイになります。

さて。現在、何らかの形でSLの音を自作して放送や劇場作品に使っている効果マンはまずいないでしょう。制作の現場にそんな時間的余裕などないこともありますが、ホンモノの音を簡単に録れるようになったからです。各効果音制作会社は、機会あるたびに鉄道会社の協力を得て収録したSLまわりの色んな音のストックを持っているはず。これを編集して使っています。

ただし、今でもホンモノの音を使うより作った方が良い場合だってあります。アニメーションなどに登場する架空の蒸気機関車には、絵にあった音を作る必要があるかもしれません。また、最近では音楽に各種SEを取り込むことも当たり前のようになりましたが、たとえばSLのサウンドを曲中に使いたいとき、それも(少しマンガチックに)音楽のテンポに同期して「シュッシュッ」と走らせたい時などには、効果音CDの音をサンプラーなどで加工するより、作ってしまった方が早そうです。

私は広告映像用音楽の作曲・制作を本業としているものの、このブログで音楽は扱いません。
が、今回は実例の一つとして、SLの音を曲中にテンポ同期させて埋め込んだサンプルをアップしてみます。

ちなみに、作り物でホンモノっぽさを出すには、SLが発車して徐々に速度を上げていく部分にスポットを当てるのがベスト。スピードが一定になってしまった蒸気機関車の音は、シュッシュッというテンポもかなり速く、音も軽くなるためイマイチそれっぽさが出ません。ただ、音楽内で長めに使うにはどうしても周期的なテンポ感が必要。自作すれば、これくらいゆっくりのスピードでニセSLを走らせることができるという一例です。

走行音は古典的な手法で作りました。小さな竹箒で紙を擦ってシュッシュッ…とやり、ダイナミックマイクを軽く息で吹きボッボッ…の音を作っています。これにスパナなどの工具を入れた革袋を揺すって、貨車の金属感を加味しました。汽笛のみホンモノの収録音です。

(↓clickして再生=33秒)
曲Tempoに同期して走るSL

(*1)参考図書:大和定次著『音作り半世紀』(春秋社)



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